2024.04.04
介護施設×木造建築
いつもお読みいただきありがとうございます。
今回は、介護施設との親和性についてみていきます。
まず、木造は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造と比較して、工期が大幅に短縮できます。
特に社会福祉法人等が高齢者施設を建設する際には、自己資金に加えて国や県、市から交付金を受けることが一般的です。
木造の特別養護老人ホームにおける内装制限については、建築基準法の内装制限だけでなく、「特別養護老人ホームの設備および運営に関する設置基準」においても要確認です。具体的には以下の点が挙げられます。
・居室の定員は、4人以下とすること。
・入所者一人当たりの床面積は、10.65m2以上とすること。
過去には高齢者施設は鉄筋コンクリート造で建てられることが主流でしたが、技術の進化に伴い、火事に強い木造耐火建築が可能となり平成12年に規制が緩和されました。
そのため、ツーバイフォー工法(木造)による老人福祉施設は近年増加傾向にあります。
鉄骨やRC、在来工法でなく、ツーバイフォー工法が選ばれる理由は、外装・内装に積極的に国産材を提案し、都市部における木造建築物の“高度利用の可能性”や、木質化提案による“木の快適性”を各種業界や周辺地域および利用者にアピールできるためです。
木造耐火建築物による特別養護老人ホームでは、地域交流スペース・通所介護デイルームには大断面用梁受金物「TS金物」を使用し、木造で大空間を実現しています。高齢化が加速している日本において、木造の高齢者向け施設は経営者にとって性能やコスト面で魅力的であり、今後ますます需要が高まると考えられます。
大規模木造建築の相談については、MOCLABOまで。